美術室

美術室
私は美術室をみれば、学校のことがわかります。
たとえば偏差値がどれくらいか。
この表現がよいのかどうか、もし失礼なことなら、すみません。
美術室やアトリエの空気でおよそのことがわかります。
大阪の公立高校、
私立女子、男子小中校
定時制、単位制、の学校
国立の小中学校
などなど・・
美術から見た子育てですが、
たとえば粘土工作についてです。
粘土を渡せば、先生に投げつけてくるような、定時制の高校もあります。
あるいは、無気力で何も答えがかえってこない学校もあります。
美術は、音楽や体育と違って、順位や成績がわかりにくいし、
特別な環境 楽器を買ったりしなくてもよいし
美術の道具は、跳び箱や鉄棒などと違って環境もそれほど特定しません。
美術は寛容です
寛容というのは、
その人が表現したかったものをみとめ、
また伸ばし、自信をつけることができます。
絶対的価値観があるようで、実は「寛容さ」にくるまれています。
先ほどの、粘土を投げつけてくるような子どもが、何か悪いかというと、
(もちろん悪いのですが)やはり、自分では抱えきれない悩みや、どうしようもないことがたくさんあって、どうしようもないことも・・・あるのではないかな?
無気力な人たちも、もっともっと小さいときに、自分の意見や意志をしっかり持って誰かに褒められたり、認められたりしてこなかったからではないのかな・・。
誰もできないことができる強さは
この「寛容さ」からくるものではないでしょうか。
だからこそ、本気になったらなんだってやれる。
そういうことを言ってあげられる教科なんです。
美術は寛容です。
点数や知識や偏差値で縛られない世界があります。
さて、指導者はどいうでしょうか。
どんなことでも、ほめて
現代美術のように
「芸術は爆発」というような
言葉で完結させていないかな?
君たちはこれから大人になっていく。
そのなかできっといろんなことがまっているだろう。
どんな状況におかれても
どんなことをしても
どんな時代でも生き抜いてやる
そういうメッセージを謙虚に伝えてほしい。
そしてその上で、なにが大事で、
なぜこのような絵を描かせるのか
指導者にはしっかりした考えが必要です。
お絵かき教室の先生には資格がありません。
音楽の先生でも書道の先生でも絵をおしえたりできます。
学童保育でも保育士さんもです。
また、芸術大学を卒業していても子供のことがわからないのが普通です。
お絵かき教室の先生というのは、いろんな大事な役割があっても、資格はありません。
美術室には
「寛容さ」による先生の大きさ豊かさ
自分の置かれている環境の中で生きようとする子どもの姿もあり
また、環境設定(学校)の資質みたいなものも見えてきます。
また、このようなことを言えるのは
私が無所属で
学校の先生ではないからです。
「美術から見た子育て」
は、お母さん方保育士さんにも伝えたい気持ちです。
写真は伏見教室の柱です。身長が刻まれていきます。P1018737.JPG

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