京都伏見アトリエ遊煎茶教室

3月4日無隣庵にて中国の方々に小川流のお茶を差し上げる機会に恵まれました。A7DA060B-9632-4A78-9AB5-388AF0DA0269
京都造形芸術大学院卒業の李さん一行で、皆さんは年に一度日本に来られ古美術の勉強をされているそうです。
その日は春本番の暖かさと天気予報では言っておりましたが、離れの茶室は少し肌寒く感じました。
何分、茶の湯の茶室の為三畳等の小間ばかり。
その小間を縦長に使って(まるで電車の様でした)開けられる障子は全て開けて、庭の緑が目に入る様に、風が行き通う様に設えたところ、これがなかなか良いものになりました。
私もお弟子さんも初めての経験で良い勉強になったと思います。
何度も日本に来て色々な所でお茶の体験をしてこられた様ですが、代表者の方が「今日初めて本当の玉露を味わったと云う実感を持ちました」と感想を述べて下さいました。
嬉しい限りです。
どうやら皆さん、お茶会でお客様をもてなす喜びを見出だした様で下鴨神社のお茶会が楽しみです。

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今橋治楽

京都伏見アトリエ遊お煎茶教室

9月
六世家元が旅立たれて一年。皆さん各々に思い出のおありの事と思います。今日は満月、空を見上げながら故人を偲んで頂ければと思います。
以下の文章は六世家元を偲び私が書いたもので「三清会通信」に掲載されたものです。

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「中国旅行にご一緒して」今橋治楽
御家元と行く海外旅行はいつも日本からの添乗員は無し。その分の費用を私達の旅行内容の充実にあてて下さった。普通のパック旅行では味わえない「本物の中国と出会う旅」という御家元の思いに溢れていた。
先にご自身が行かれ、これは皆に見せたい、触れさせたい、賞味させたい、感動させたいと思われる所に連れて行って下さった。現地の添乗員の解説で不充分なところは家元自らが付け加えられた。思わず添乗員が拍手するほど中国の事をご存知だった。
そんな御家元に導かれながら旅する中国に、いつの間にか私自身も嵌まってしまっていた。お茶に関する事は勿論だが、中国で接する人々にも関心を持った。どなたも親切で温かい方ばかりなのだ。中国の学者さん、馴染みの添乗員さんら、御家元と以前何らかの関わりを持たれた方々だろう、「小川後楽が中国に来ている」という噂でも流れたのだろうか、御家元に一目会いたいとお土産を持ってホテルの部屋の廊下にずらりと並んでいるのだ。私はその時案内係とでも言おうか、「次の方どうぞ」と順にお客人を部屋の中へ案内していた。全てが終われば日付の変わっていた時もあり、今から思えば嬉しい事もとはいえ体力的にもキツイ事だったろうと思う。しかし私達にとっては、頂かれたお土産の中にとても美味しいお菓子もあって感動した。特に忘れられないのが大きな月餅で、4分の1づつ中に入っている物が違っていた。(レーズン、くるみ、粒あん、餅)そしてその月餅のどこかに金の人形が入っていて、それに当たるとラッキーと云うので皆でワイワイ言いながら食べたのを覚えている。
御家元にとって中国は原点。そこで暮らす人々についての真実を知りたい、遡っては空海が漂着した頃はどうだったろう、唐代の陸羽.盧同に会ってみたいなぁーという情熱いっぱいの御家元の姿を、門人皆微笑ましく見守っていた。そこに小川流の確たるものを見ていたのかもしれない。
随分と前になるが(まだ20世紀の頃)21世紀は、ただ健康だけでは足りない。理性に裏付けされた文化を持って心豊かに生きる事こそ、人としての喜びではないか。それに『煎茶』はピッタリなのだと言っておられた。私はその言葉が頭から離れなかった。
人類と出会って五千年とも六千年言われる『お茶』。その間忘れ去られる事もなく、飽きられる事もなく今に続いている。そのお茶の持つ本来の在り方を問われていたように思う。現在を生きる私達にとっての「お茶のあるべきようわ」その思いを汲み、微力ながら私なりにその「あるべきようわ」を問い続けていきたいと思っている。
長い間本当に有り難うございました。

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京都伏見アトリエ遊煎茶教室

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寒かったり、暖かかったり、まさに三寒四温の一週間でした。

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「紅梅」お菓子がにっこりほほえんでいます。
春がそこまできています。

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冬のお手前もあと少し。良い香りが教室でいっぱいにひろがります。

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お菓子をどうぞ(^^♪

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お客様がこられました。
どうぞ京都伏見アトリエ遊煎茶教室をよろしくお願いします。

ますます良い教室になりますように。

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京都伏見アトリエ遊お煎茶教室

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10月(神無月)
9月19日(彼岸の入りの日)に、御家元が旅立たれました。何とも悲しい事です。
通夜、密葬の時にお会いした御家元は、口を真一文字に結ばれ穏やかなお顔で、まるでご自分の最後をご自身でお決めになられたかの様にお見受け致しました。
お花を添える最後のお別れの時、うっすらとお目を開けられ「見守っているよ」と言うメッセージを下さいました。
これからは清風に乗って文人らしくご清游されることと思います。
本当に長きに渡り色々なお教えを頂きましたこと、深く感謝し御礼申し上げます。
心よりご冥福をお祈り致します。

これからは御家元の意向により、剛和氏に作らされた茶器をご紹介していきたいと思います。

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「色絵四君子茶壺」
これは窓枠の中に四君子を描いた茶壺を作って欲しいとの事で出来た作品です。
枠の中に納まる図案は格が高く、清明手前や棚手前に使うのに適しています。

今橋治楽

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「見守っているよ」ときこえた気がしました。

平成28年葵祭煎茶献茶祭

平成28年葵祭煎茶献茶祭

香煎席では四代貴古のお道具でまとめていただきました。

御礼申し上げます

お茶会の様子ですDSCN0955

 

先生のご説明もわかりやすくて、お点前も美しかったです。DSCN0956 DSCN0957 DSCN0958

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↓厳粛なムードです。

お献茶式

毎年とは少し違って、きっと色々な意味でのご配慮でしょうか。

柏手がありませんでした

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どうぞ無事に

一年すごせますように。

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京都伏見アトリエ遊煎茶教室 5月

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5月
新茶の季節です。
若々しい緑に包まれた街を歩くのは、とても気持ちの良いものです。
京都では「葵祭」の行事が執り行われます。王朝の雅を今に伝える貴重なお祭りです。
小川流も28日葵祭献茶式、並びにお茶会を務めさせて頂きます。今年も香煎席を伏見教室の皆さんがご奉仕させて頂く事になり、皆さん気合い充分です。
ところで、こんな詠をご存知でしょうか?
「山門を出れば(いずれば)日本ぞ茶摘みうた」
中国明風の情緒溢れる黄檗山萬福寺、生活様式も読経も中国式。まるで中国に来た様な錯覚にとらわれます。昔は会話も中国語だったそうです。
その門を出たら、門前の茶畑から茶摘み唄が聞こえてきて、ここは日本なんだ!と我に返った一瞬を詠まれたものです。

今橋治楽
京都伏見煎茶教室

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「紫蘭」

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お菓子は「菖蒲」です

京都伏見アトリエ遊お煎茶教室

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お煎茶教室のお道具です。こちらはすべて剛和造

四代貴古の作品です。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

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お菓子は「柿」

お茶のお味も最高に美味しく、甘く、深く。

夏とはすこしちがう、秋の味。ごちそうさまでした。

京都伏見アトリエ遊お煎茶教室

京都造形芸術大学にて
以下コピーしました。
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小川流煎茶 若宗匠の小川可楽先生による通信教育部スクーリング「伝統芸術基礎1」の初日の様子をお届けいたします。

この授業は京都造形芸術大学通信教育部 全コース共通の「総合教育科目」の1つで、毎回たくさんの参加申し込みがある人気科目です。

1グループ8名ほどに分かれた受講生のみなさんは、それぞれ小川流煎茶の先生方にお点前の手ほどきを受けながら、順番にお茶を淹れていきます。

使用するのは、流派指定の宇治茶「舞鶴」。

ほんの数滴に凝縮された甘さやうまみ、口いっぱいに広がる豊潤なお茶の香りを味わい、日ごろいただいているお茶と全く違う世界に、それぞれ感激している様子でした。

この煎茶の授業は、7月5日(日)までの3日間行われる予定です。

通信教育部についてはこちら:
http://www.kyoto-art.ac.jp/t/

小川流煎茶についてはこちら:
http://www.ogawaryu.com/index.htm11218069_514755832023145_8540653533386586942_o

 

京都伏見アトリエ遊お煎茶教室

7月
京都の街はもう祇園祭一色に染まります。
この祇園祭、別名「鱧祭り」とも呼ばれます。祇園祭の頃の鱧は絶品なのです。
骨切りと云う工夫を凝らした技で深い味わいを引き出します。この時期なくてはならないものです。
玄関や床の間に檜扇水仙を生け、鱧寿司と素麺と美味しいお茶は、祇園祭をより一層楽しいものにしてくれます。 
そして忘れてはならないものが七夕素麺です。
盛り付けた素麺の中央にピンクとブルーの冷や麦を天の川に見立てて流し、オクラも星に見立て、キュウリは真ん中を抜いてリング状のものを二つ繋げます。茹でた海老も彩りに添えて…
そして魚の鱚をkissとかけて、骨を取り結んで天ぷらにします。
こんな創意工夫と共にお祭りを楽しみます。
今年から四条通りの歩道がグーンと広くなり、祇園祭の見え方もきっと変わるのでしょうね。
(今橋治楽先生より)

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