昆虫を描く 1

昆虫を描く~プロローグ

お手本を見てそのまま描くのがデッサン。そして絵がうまいこと・・と思うのが普通です。

でも、実際はモチーフが目の前になくてもかけることがデッサン力。そして、また絵が上手な人の特徴なんです。
もちろん見たままに描くことがダメだというのではないのです。
モチーフを見なくても多くの情報を持っている人が上手にかけます。
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たとえば、感触とか顔とか触覚でもなんでも。たとえば多くの文章でも、書ける人がうまい絵を描きます。たとえば虫といえば、どんな虫?どこで見た、かわいい?気持ち悪い?それとも痛かった?などです。
経験と興味関心をどこまで絵に盛り込めるか。


たとえば、作文とよく似ています。昆虫2.jpg
どんな季節のどんな虫を描きたいのかを多く知っている人は絵が上手なんです。

もし絵がうまくなりたければ、小さいときから興味関心をもって観察すること、漫画でもいいから描いてみること。

たくさんの遊びと、そこで発見したことを感動して記憶していること。

九月になったら虫の声が聴こえてきます。どんな虫がどうやって鳴いているのか関心をもってみましょう。

指導者はどのような工夫をすれば、子どもたちの興味関心を引き出すことができるでしょう。
実際の課題と指導例をあげてみたいと思います。

伏見教室にて 昆虫を描く

子どもの絵っていつから写実的になるかというと、小学校高学年あたり・・という、専門家の答えがかえってきます。もちろんそれはそうでしょう。頭の中で深く理解してより正確に描こうとします。
でも小さい時、幼稚園のころの絵のうまさというのは、シンボリックなものを描いていくことも 否定しません。むしろすすめています。保育園時代にマンガみたいな絵を描かされたから間違った指導だ・・ということは決してありません。
むしろ、幼稚園 保育園の先生のほうが絵の先生よりも、子どもの心に寄り添うことができているとも思います。
さて今日は昆虫。
カブトムシはこんなん?って聞くと、
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「そんなんちゃうで。先生全く違うねん。羽がこうなって・・こうなって・・。描くわ。」
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この凛々しい横顔。高学年になりました。
彼は、U介と同じように、ことばの教室に通っています。専門家が同様にどんな判断を下しても、その特効薬などはありません。毎日の生活成長をともに喜び合って支えることが絵の大事な役割です。
成績を上げるのにも、絵は役に立ちます。でも、本人が楽しく機嫌よく問題に立ち向かう姿を応援することをすべての基本として見ています。取組、姿勢です。
表現で注意しなければいけないのは、写実的に描こうとする力は4歳児にもあります。マンガみたいな絵を描くことばかりではなく、きちんとした空間把握ができる幼稚園児もいます。
写実とデザインと図案と、うまく指導者はチャンネルを使い分けるほうがよいでしょう。
そのチャンネルの数が多いほど、良い指導者といえます。

美術を学ぶ

美術を学ぶことで、悪いことは一つもない。
そして、いいことはいっぱいある。
ただし、手をかけて かかわって 楽しんで 褒めて。作品を充分にみとめてあげれば。

そういうわけで、夏休みはお母さん。皆様お疲れさま~♡
私も、毎日 教育のことを考える余裕がない。
おしえるというのは、幸せで豊かな精神状態を維持しなければだめで・・
楽しいことの貯金は減らない。
先生が疲れると、子どものパワーに負ける。
豊かな子どもを支える先生は健康でなきゃだめだ。
というわけで、今日も美味しいものを食べて、がんばりましょう♡
もうすぐお盆ですね・・。秋はすぐそこまできています。

うまい絵 へたな絵 1

いつから、うまい絵 と下手な絵 を感じるのでしょう。
小学校4年ぐらいになれば、自分を客観的にみるようです。
自分はもしかして、成績が悪いのかもしれない、などと思ったりします。
描くことが楽しい
ほめられる
何枚も描く
みとめられることで自信がつく
の繰り返しです。
スポーツには勝ち負けがあります。
音楽は、ドレミファソラシド そしてリズムと約束 上手がはっきりしています。
絵は評価する人によって基準があるようで、ない。
ないようで、ある。
下手な絵なんてないんです。

良い先生になってください。

絵の先生はおしゃれでなくてはならない。
清潔でなければならない。
にっこりと素敵な笑顔でなければならない。
流行に敏感でなくてはならない。
子どもの憧れでなくてはならない。
そして・・
絵は必ずしもうまくなくてもよいのである。

!(^^)!音楽の先生も同じですよね~。

絵の描き方を教えます。

絵の描き方を教えます・・
という言葉にはいろいろな側面があるようです。文字を教える ♪音符を教える と比べて 絵を教える、とは少し違う。
描き方というと、みんなちがってみんないい。と言えば・・なぜか納得!してしまう。
でも、それは 絵が好きで自信があり、前向きに取り組める状態にあるから。
むしろ、どうやってかくのかな?
上手に描きたいな・・。
不安だな。叱られたらどうしよう。下手だから・・
という方へは、「手ほどき」が必要です。
モチーフの見方 見え方は人によって違う。
でも道具の使い方 基礎基本はどうでしょう?
やはり、発達に合わせた導き方、
絵や音楽を嫌いにさせない導き方があります。
そのような意味で「描き方を教える。」ということを指導者は学ぶべきです。
多くの導き方をもっているか、「早く○○しなさい!」と言わないで誘導することができる先生こそが、良い先生だと思います。
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これはザリガニです。
自信をもって楽しく描いています。
先生(柘植先生)の誘導が素晴らしく、本人ものびのびと表現できています。
 4年男子(次男)の絵です。伏見教室にて
!(^^)!